2023年9月3日(日)開催
場所
- ライトキューブ宇都宮
住所:〒321-0969 栃木県宇都宮市宮みらい1-20
(アクセスの詳細はコチラ) - できるだけ公共交通機関を利用ください
開催日時
- 2023年9月3日(日)
- 開場9:30、開始10:00~16:30
定員
- 50名
参加費用(昼食込み)
- 歯科医師: 10,000円/税込
- 学生:3,000円/税込
- その他:3,000円/税込
- 参加費用は事前にお振り込みください。
-
お振り込み先
三菱UFJ銀行
春日町支店 店番062
普通 1110054
一般社団法人 日本オーラル・フィジシャン・フォーラム
・お振り込み手数料はご負担いただくようお願いします
・応募は入金をもって確定とさせていただきます
・ご入金いただきその後キャンセルになった場合は、いかなる理由でも返金は致しかねますのであらかじめご了承ください。
・領収書は発行いたしません。金融機関の振り込み明細書をもって領収書の発行に代えさせていただきます。
参加資格
- 歯科医師・歯科衛生士・歯科技工士
- 歯科関連学生
※参加資格に年齢制限はありません。
お申し込みフォーム
※フォームへの1回の入力につき、1名様のお申し込みとなります。複数人数でお申し込みの方は、フォームへの入力を複数回お願いします。
式次第
講師からのメッセージ
-未来を拓く- 今なぜオーラルフィジシャンなのか?
皆さんは歯科医療者として豊かな将来像を見出せているでしょうか?
歯科医療の将来像を考える上で、日本歯科医師会が行った歯科医療に関する生活者調査によれば歯科医師への要望では「自分の歯をできるだけ残すこと」が「治療技術が高い」を上回り1位でした。また厚労省による歯科口腔保健の推進に関する基本事項の中で「歯科疾患の予防」が明記されています。これらのことを踏まえると今まさに予防中心の診療が求められていると考えられます。
しかし一方で、医院に予防歯科を導入しようとしても定着が難しいとの声も耳にします。ではどうしたらいいのでしょうか?それを解決する第一歩がオーラルフィジシャン(以下OP)と呼ばれる歯科医師の存在を知ることです。私もOPとして予防中心の診療室づくりを行ってきました。その結果予防がしっかりと定着し、現在予防メインテナンスのために通院する患者数は2600人あまりになりました。数だけでなくアウトカムデータからも歯を守ることに貢献できていると感じています。
予防歯科のレジェンドであるロバートバークレーに触れた書の中で<予防歯科は患者だけでなく歯科医師や歯科衛生士にも幸せをもたらす医療>と述べられています。私は予防中心の診療を実践する中でこのことを実感するようになりました。ぜひ皆さんにOPの存在を知ってもらい、明るい未来の扉を拓いてもらいたいと思います。
参加をお待ちしております。
「総義歯からKEEP28へ」
「究極の歯科医療」を考えたとき,皆さんはどんな口腔内をイメージするでしょうか?
私は長年の間,総義歯治療について自分なりに取り組んできましたが,そこには,かつてなされていたはずの歯科治療の痕跡は何一つ残っていないのです.
無歯顎治療の虚しさを経験するたびに,やはり「自分の歯で生涯を過ごす」ことが究極の目標であると考えるようになりました.
現在では,すでに歯を失っている患者さんも多くいらっしゃいます.
インプラント治療などを駆使して包括的な歯科診療を行えば,義歯を使わない口腔内を達成することは可能です.
しかし,天然歯列に比べれば「次善の策」になってしまいます.
また,治療の後にはその口腔内を維持するためのメインテナンスが必要になってくるのです.
若い歯科医師の皆さんは,治療の質にこだわり技術の習得に興味をもって取り組んでいるかもしれません.
しかしながら,どんなに素晴らしい治療であっても,歯は削れば削るほど歯の喪失リスクが高まり長期的には維持が難しくなってしまいます.
目先の治療成果ばかりに囚われず,生涯を通して患者の口腔内がどのように維持されるべきかという視点で取り組んでほしいと思います.
昨今,予防歯科を掲げる歯科医院は多く見られます.
しかしながら,予防歯科を自分の医院で実践するときに各医院の予防に対する姿勢や考え,患者さんごとの目標,そしてどんな手段でそれを実践していくのか?などについて明確にしている歯科医院は多くないように思います.
今回のpre-Oral Physician セミナーでは,これからしっかり予防を行っていこうとする御参加の皆様に,Oral Physician医院の診療理念とMTMを用いた予防歯科の実践について理解していただき,「真の患者利益」のための歯科医療を、我々と共に歩み始めてほしいと考えています.
「オーラルフィジシャン医院での勤務が開業後どのように活かされたか」
シロアリの被害で家の木材が腐朽した際、補強修理、シロアリ駆除のどちらを優先しますか?
歯の喪失原因の約7割はう蝕と歯周病で、いずれも細菌が関与する多因子疾患です。初診患者の口腔内からは、歯科に通院した履歴がうかがえます。ほとんどは、どの面がどの程度のう蝕になり処置したのかすら把握していません。ましてやリスク因子や再発の予防方法など、歯を守るための教育は受けていません。「歯の修理工場」は患者の健康に対しどれほどの価値をもたらすでしょうか。
治療依存型医院で研鑽を積みながら、将来歯を守る医療を実践したいと考える歯科医師はいますが、多くは開業後に苦労されています。歯を守るためのプログラムを整備し、チームで目標を統一し、学を深め、連携しながら患者とともに進めていく医療です。経験にないものをイメージで実践することは容易ではありません。
私は過去に熊谷崇先生のお話をお聞きし、予防的概念(原因へのアプローチ)が不足していることが歯科疾患の社会的要因であると捉えました。そして永続的に口腔の健康に貢献する決意をしました。大学入学後に、徳島県の川原先生に卒後の面倒をみていただけるようお願いしました。実際の勤務を通して、現在と将来の目標を繋ぐ一本線ができました。医療の受け手である多くの患者と接し、確信という精神的な支柱ができました。開業後、その経験から得たものは当院の勤務医へと引き継がれ、志をともにする歯科医院が誕生しようとしています。このような経験をもとに、歯を守る医療を軸にキャリアを形成する上でのひとつの手段をお示ししたいと考えています。
「MTM8年間の軌跡 ~同一地域に3医院!来院患者さんが増え続けたポイントと失敗の回避策~」
”歯科医師になった以上、診療所をもって、何かしらの成果をあげたい。”
そう思ったときに、自分にどんな将来があるか想像しました。
自分の可能性を最大限に活かし、患者さんのため、地域のため、そして歯科医師としての役割のために開業を決意しました。そんな患者さんの未来、理想な診療所を実現するためには、決して一人でできるものではなく、多くの仲間と作り上げていくものだと思い続けて今に至ります。
では、実際に歯科医師になって、開業をしての現実はどうでしょう。私の中では、大きなギャップができました。人の問題、技術の問題、患者さんとの関係、医院経営など、多岐に亘りさまざまです。歯科医院をよくする方法はたくさんあると思いますが、私が選んだのは、MTMをベースとした予防歯科の診療所です。結果として、多くの患者さんに足を運んでもらえるようにもなり、3つの診療所を同地域に構えるまでになりました。
診療所には、医院理念 【フィロソフィー】、エビデンスに基づいてた歯科医療 【アカデミック】、歯科医院経営 【ビジネス】の3要素、その全てに『人』が関わります。まつみだい歯科診療所の一人ひとりには、無数の使命があります。
今回は、上記の内容をまつみだい歯科診療所の8年間の軌跡を通して皆様にお伝えできればと思います。
成功も失敗もみなさんの日常のヒントとなれば幸いです。それでは、仙台でお会いできるのを楽しみにしております。
オーラルフィジシャン診療室、その活動と運営そして発展へ
大学卒業後、より医療らしい歯科医療ができるのではないかとの考えから口腔外科での研修を選択しましたが、歯科医師としての倫理観と常に最善を尽くすということは徹底して叩き込まれたように思います。それは開業後、治療の主体が外科治療から修復治療に変わっても同じであると考えて診療を行っていました。
しかし来院される患者さんの治療後の惨憺たる状況を見るにつけ日本の歯科医療の在り方に疑問を抱き始めました。また、自身の治療技術の向上にも努めましたが、最良の治療を行ったつもりでも数年たつと再治療を繰り返す患者さんがいることを体験し歯科医療への限界も感じ始めました。そのような時期にオーラルフィジシャン育成セミナーを受講させていただき、それまで描いていた歯科医療とは異なる本来の歯科医療の在り方を教えていただきました。それからオーラルフィジシャンへの大きな転換が始まりました。
メディカルトリートメントモデルは標準的な診療手順であり、全ての歯科診療の基準となるべき診療スタイルであると思います。口腔の健康を維持するために質の高いメディカルトリートメントモデルをより多くの人々に提供したいと考えるようになりました。そのためには医院の全てのスタッフによる、さらには患者さんも含めたチーム医療を行うことが必要であり、医院のシステムを整備し強いチーム・組織を構築する取り組みを行って来ました。いまだに試行錯誤の繰り返しですが、少しずつ成長できているとともに患者さんや社会にこの医療が共感されつつあることも実感しています。
セミナーではオーラルフィジシャン医院としての活動や運営についてそれによる医院の成長についてお伝えできればと思います。
「共に生きる」
皆さんこんにちは!
唐突ですが、福沢諭吉の心訓に「世の中で一番楽しく立派な事は一生涯を貫く仕事をもつことです」という文言がある。まさにそのとおりである。
価値ある歯科医師として存在するためには、目先の経済的なものに惑わされることなく、歯科医療哲学(Dental Philosophy)を極めるべきである。
いつまでも開発や探求にうつつを抜かしていていいのだろうか。
ここまで発展してきた事の必要性、不必要性を見定め、必要な部分はより洗練させ、将来的にこうあるべきだとか、こうすべきだと定義づけ、人類が「共に生きる」方向を目指すべきであろう。
そうすると、我々が実践しているオーラルフィジシャンの医療哲学は未来にマッチします!
皆さん、共に生きましょう!