2022年11月27日(日)開催
場所
- 富士通Fukuoka Hub
〒812-8510 福岡県福岡市博多区東比恵3-1-2 東比恵ビジネスセンター
(詳細はコチラ)
開催日時
- 2022年11月27日(日)
- 開場9:30、開始10:00~16:30
定員
- 50名
参加費用(昼食込み)
- 歯科医師: 10,000円/税込
- 学生:3,000円/税込
- その他:3,000円/税込
- 参加費用は事前にお振り込みください。
-
お振り込み先
三菱UFJ銀行
春日町支店 店番062
普通 1110054
一般社団法人 日本オーラル・フィジシャン・フォーラム
・お振り込み手数料はご負担いただくようお願いします
・応募は入金をもって確定とさせていただきます
・ご入金いただきその後キャンセルになった場合は、いかなる理由でも返金は致しかねますのであらかじめご了承ください。
・領収書は発行いたしません。金融機関の振り込み明細書をもって領収書の発行に代えさせていただきます。
参加資格
- 歯科医師・歯科衛生士・歯科技工士
- 歯科関連学生
※参加資格に年齢制限はありません。
お申し込みフォーム
受付は終了しました
式次第
講師からのメッセージ
歯科医療の本質とは何か?
歯科医療に携わるすべての人にとって、歯科医療の本質とは何なのでしょうか。
初診で来院される患者の口腔内の状況を診ていますと、今まできちんと歯科医院を受診していたのも関わらず、高齢になると多くの歯の喪失が見受けられます。できるなら生涯にわたって自分の歯で過ごしたいと願い、一生懸命、歯科医院に通ったにもかかわらず、多くの歯を失っている現実があります。全ての歯科医師は、間違いなく、「患者のための歯科医療」を行っているのですが、患者の望む方向とは、まだまだ異なっているように感じます。多くの歯科医師の目指す歯科医療と、本来あるべき歯科医療が違っていることが要因かもしれません。
それでは、本来あるべき歯科医療、真の患者利益を提供する歯科医療とは、どのようなものなのでしょうか。我々は、歯科医療の目的を、「生涯にわたる口腔の健康」と捉え、今食べればいいのではなく、一生自分の歯で食べさせる、できれば80歳で28歯を残す、8028(KEEP28)を目指す歯科医療を実践しています。その根幹をなすのが、メディカルトリートメントモデルです。現在では、大部分の子供たちはカリエスフリーで20歳となり、高齢になってもほとんどの歯を失わず、多くの歯を残すことができています。
私は、「歯科医療の本質とは何か?」のタイトルで、我々の提供する歯科医療のイントロダクションをお話いたします。オーラルフィジシャンの医療哲学をお伝えできればと思います。多くの皆様と、福岡でお会いできるのを楽しみにしております。
メディカルトリートメントモデルとは何か?
歯科医療とは何でしょうか?
綺麗に削って、適合良い綺麗な補綴物を装着することでしょうか?もちろんそれらも大切です。う蝕があれば削って詰めて、それが駄目になれば被せて、次は抜髄して、そして抜歯する。この負のサイクルを永遠と繰り返していてもいいのでしょうか?
歯科医療とは、患者さんに一生涯自分の歯を使って、笑顔でおいしくお食事をしていただくためのサポートではないでしょうか?
多くの歯科医師は、精密に削って、精密に詰める・被せる、インプラントを精密に埋入するなど、自分の技術に喜びを感じていると思います。治療技術の正確さ、エビデンスベースな歯科治療が大切なことはもちろんなのですが、一度切削介入した歯は少なからず負のサイクルに入っていくことを認識していただきたいと考えております。どうしたら患者さんの歯を1本でも無傷で、切削介入せずに一生涯過ごせるのか?そこに喜びを感じられる歯科医療従事者になっていただきたいと切に願います。
では、どのようにしたら患者さんの口腔内の健康を守れるのでしょうか?その手段としてメディカルトリートメントモデルと言う医療モデル・医療哲学があります。その詳細について私のパートで経験談と私見を交えてお話し致します。
女性歯科医師だからこそ、オーラルフィジシャンをめざそう
歯学部の学生だった頃、「私どんな歯科医師になろうかな?」と、ワクワクして未来を思い描いていました。若い歯科医師や歯科衛生士の皆さんはいかがですか?歯科医院の増加やそれに伴う歯科開業の厳しさにワクワクどころかヒヤヒヤされているでしょうか?
さて、夢見がちな歯学生だった私ですが、歯科医師になりしばらくした頃「予防歯科」に出会いました。「歯を守る」「カリエスフリーで育てる」そんなことができるの?!そんな医療に携われたらどんなにか素晴らしいでしょう!稲妻に打たれたような衝撃的な出会いから、私はオーラルフィジシャンを目指すことになります。
「歯をどううまく修復するか」という思考から、「生涯歯を守るためには?」という発想へ考え方をシフトすると、歯科医療は驚くほどクリエイティブな仕事に感じられます。例えば小児の患者が来院した時、「この子の虫歯を効率よく治療するには?」と歯科医師が考える代わりに、「この子をカリエスフリーにするためにどうアプローチしようか?」と母親や本人に考えてもらう。「自分の歯は自分で守る」という価値観の創造なのです。
このように長い期間をかけて患者の良い伴走者となり、フォロワーとなって共に健康を守る医療は、女性歯科医師が自らのライフステージと照らし合わせて成長しながらライフワークとして取り組むのに最適なのではないでしょうか。
オーラルフィジシャンとしての哲学の下、私を含め3名の女性歯科医師で運営しているクリニックの取り組みと悪戦苦闘をお伝えできればと楽しみにしております。
今、何故オーラルフィジシャンなのか
歯科医師として、患者が困っていることをすぐに解決してあげたいという気持ちはあります。しかし、疾患の原因を深く考えずに早く治療をすることが患者本来のためになっているのでしょうか。冠や義歯などの補綴物が入っている口腔内は普通のことなのでしょうか。
「一生自分の歯で食べさせたい」と考えたとき、治療のスキルアップだけでは不十分なことに気づきました。
リンダ・グラットン著書の『LIFE SHIFT』の中で、「日本では、2007年に生まれた子どもの半数が107歳まで生きる」という海外の研究結果が紹介されています。
この先、一生自分の歯で食べられるということがとても大きな価値を持つようになると思います。
しっかりとした医療哲学を持ち、メディカルトリートメントモデルを実践し、疾患の発症と再発を予防するためにメインテナンスを行うことで「生涯にわたる口腔の健康」を実現することができると考えています。
オーラルフィジシャンを目指して開業し、7年が経ちました。歯科医師としての力量アップだけでなく歯科衛生士やその他のコ・デンタルスタッフの力量アップ、患者や地域との関わり方、診療室の5Sや組織化など、多くの課題に取り組んでいます。
私がこれまで考えてきたこと、行ってきたことをご紹介しながら、皆様とこれからの歯科医療について考えを深めていければと思っています。
ミライを照らす予防歯科
コロナ禍を受けて時代は大きく変わったように感じます。リアル開催のセミナーも多くなって多忙を極める毎日です。実際のところ患者はもちろん、歯科医療従事者にとっても大きく変わったものといえば、インターネットから得る情報量が多くなったことくらいでしょう。
う蝕の洪水(術者主体の医療サービス提供)から患者主体のサービス提供を経て、情報主体の医療サービスを提供している毎日。
VUCAの時代という言葉をごぞんじですか?Volatility(不安定)Uncertainty(不確実)Complexity(複雑)Anbiguity(曖昧)の略です。過去の成功体験が役に立たないと言われる正解のない時代。
時代が変われど医療を求める人間の体は変わっていません。本セミナーでは歯科医療の本質を共に学び、見直すきっかけを得ることができます。提供する歯科医療の目的を「生涯にわたる口腔の健康」に定めて、エビデンスという信頼性のある情報をもとに自分軸で物を考え、社会や患者からの信頼を結果で得る。未来ある歯科医院つくりを考えるうえでMTM(メディカルトリートメントモデル)を根底にもち、自分らしさのあふれる医療人が世に増えていくことを切に願っています。ぜひ福岡で共に語らいましょう。
若い歯科医師の方に、特にお勧めです
患者さんの真の利益とは何でしょうか。
コロナ後の新しい時代、これから迎える人生100年時代の歯科医療とはどのようなものでしょうか。
口腔の健康の価値とは。
オーラルフィジシャンは山形県酒田市でご開業の熊谷崇先生が提唱され、40年に亘り実践されておられるメディカルトリートメントモデルという方法で生涯にわたる口腔の健康の獲得を目指します。
これからの日本の歯科医療を担う方々にぜひとも聞いていただきたい内容となっております。
情熱をもって診療に当たっている先生方のお話に触れ、これからのご自身の医療に対する目指すべき方向の参考にして頂きたいと思います。
当日は司会、進行係としてセミナーの下支えをさせて戴きます。
会場でお会いできますことを楽しみにしております。